顎関節症

顎関節症とは?
顎の関節や顎を動かす咀嚼筋に異常が起こった状態のことを指します。症状としては、「顎が痛い」「口が開きにくい」「音がする」「ものが噛みにくい」などがあります。一生の間に2人に1人は経験すると言われるほど多くの方がこの症状を経験しています。
顎関節症の根本原因は?
日常生活の中で顎への負担が積み重なることにより発症します。
顎に負担がかかる要因として、歯ぎしり、食いしばり、上下の歯を接触させる癖、うつ伏せ寝、頬杖などが考えられます。こうした要因が積み重なることで顎への負担が許容量を超えた場合に発症します。この許容量は人によって異なり、女性の方がなりやすいです。特に女性ホルモンが不安定になりやすい20歳前後と40代半ばから50代半ば頃に多くなる傾向があります。
また、ストレスも原因となります。歯ぎしりや食いしばりは精神的ストレスを受けることによって、脳がストレスを発散させている行動です。精神的ストレスが多い場合、噛み締める筋肉の疲労や緊張をもたらし、顎のバランスが悪くなります。
こんなお悩みはありませんか?
顎関節やその周辺に異常を感じる、食べ物を噛む時に痛みや異常を感じる。
食事をしていると顎がだるい、口を動かすと顎関節に痛みがある、噛み締めると顎関節が痛い。
口を開けたり閉じたりするときに、顎関節で音が鳴る。
口が開けにくくなったり、口の開閉をスムーズに行うことができない。
口が左右に上手く動かない、開けにくい、顎が外れることがある。
顎関節症に対する当院の考え
顎関節症を放置すると、顎の局部的な炎症にとどまらず、進行して全身に広がる恐れがあります。顎のずれや噛み合わせが悪化すると、顔面骨格の歪みにつながったり、頚椎や仙骨が歪んだり、全身症状に進行するケースもあります。
そこで、当院では痛みのある部位だけでなく、身体全体から検査・施術を行います。肩の高さ、肩甲骨、鎖骨の位置、首のカーブ、背骨の歪み、骨盤の位置や動き、足の長さなど、体の歪み・バランスの確認を行い、顎にかかる負担を分析していきます。
身体が歪む原因は骨盤の「ズレ」から来ます。症状が出ている部位ばかり施術しても、骨盤が傾いていると症状が軽減されにくくなります。根本的に軽減するには、骨盤を正しい位置に戻していくことが大切です。
顎関節症はなぜ起こるのか?
新型コロナウイルスの蔓延により、マスクをする時間が増えたことが影響しています。マスクのズレを直すために下顎を動かしたり、息苦しさを解消しようとすることで顎への負担が増すことがあります。
また、スマートフォンの使用時間が増えたことで、下を向いていることが多くなり、猫背になりやすくなります。前かがみになると下顎が前に出やすくなり、無意識に上下の歯を軽く噛み合わせて、下顎が前に出ないように抑えようとします。
これらはどちらも顎に大きな負担がかかる動きです。スマートフォンを使用する時間が増えることで、下顎にかかる負担も増えていきます。スマートフォンを持っている側の肘を反対側の手で身体の中央に引きつけるようにすることで、画面の位置が高くなり、猫背になりにくくなります。姿勢自体を改善することも大切です。
顎関節症を放っておくとどうなるのか?
放置すると顎の局所的な炎症にとどまらず、進行して全身に広がる恐れがあります。顎のズレや噛み合わせが悪化すると、顔面の骨格や頸椎、仙骨が歪んでしまい、全身症状に進行する場合もあります。
全身症状には、頭、目、鼻、耳の痛み、肩こり、腰痛、手足のしびれ、めまいなどが含まれます。重度になると、顎の機能が崩壊し、強い痛みが出たり、口が開かなくなったり、顎が外れるといったことが起こることもあります。
この状態では、強い痛みによる苦痛や食事、会話に大きな支障が出てしまうため、普通に生活することが困難になることがあります。軽度の場合、時間が経つとおさまることがありますが、重症化すると顎の関節の形が変形し、外科手術が必要になることもあります。
顎関節症に効果的な当院の施術メニューは?
顎関節症の原因として「筋力や腹圧の低下による骨盤の歪み」があります。これを放っておくと、症状が悪化したり、再発を繰り返してしまうことがあります。そのため、顎関節症を軽減させるためには、筋肉、腹圧、骨格に対してアプローチする必要があります。
マウスピースだけでは軽減しなかった「顎関節症」に対しては、矯正や自然治療力を高める腹圧調整、寝ているだけでできる「EMS」機器によるトレーニングを行い、早期軽減を目指します。
また、顎の関節の周りにはいくつもの筋肉がついており、それらの筋肉がバランス良く動くことで正常な動きが可能になります。数ある筋肉のどこか一つの動きに不調が出ると、バランスが崩れてしまうことがよくあります。
さらに、顎の周りの筋肉は側頭骨から顎、首、肩、鎖骨、肩甲骨とつながっており、背筋、腰、骨盤へと影響を与えます。つまり、姿勢や骨盤の位置も大きく関係しています。顎の関節の調整だけでなく、姿勢や骨盤の調整も行います。
その施術を受けるとどう楽になるの?
顎の周りの筋肉は側頭骨から顎、首、肩、鎖骨、肩甲骨とつながっており、背筋、腰、骨盤へと影響を与えます。非常に重要な部分ですが、「顎の周りの筋肉を整えれば良い」というわけではありません。
そのため、骨盤の矯正を行い、肩の高さや肩甲骨、鎖骨の位置、首のカーブ、背骨の歪み、骨盤の位置や動き、足の長さなど体の歪みを調整し、顎関節症の症状の軽減を目指します。
顎関節症を軽減するために必要な施術頻度は?
多くの場合、保存的施術を行うことで、2週間から長くて3か月程度で痛みや開口障害などの症状が軽減してくるとされています。また、約7割の患者様は1年以内に症状が問題ないレベルまで軽減することが期待されています。
しかし、3割の方は1年以上続くことがあり、あまり軽減されない場合もあります。このような場合、MRIの撮像や、より専門的な医療機関での診療が必要になることもあります。